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ASH ON THE ROADSIDE

2025.08.24-08.31 08.24(日) また真夏がぶり返してきていて、なんにもする気にならない。暑い。夏休みに入ってからというものの、毎日のように同じメンツで生活しているのでまあぶっちゃけた話、新鮮味、フレッシュさというのは少なくなってきていて、残り一週間となったこの長期休みも、ウィニングラン、クールダウン、流し、みたいな感じになっている。そんな日曜日の夕飯は自宅でシウマイ。 餃子ではなく、シウマイが食べたいという、渋めのチョイスをされた娘に同意し、皮を買ってシウマイにする。調理時、妻が異様に苛ついており、娘とふたりで気を使いながら、地雷に触れないように、最善の距離感を保って、夕飯の準備を見守る。シウマイと春雨サラダを美味しくいただく。キッチンペーパーの在庫が切れていたので、自転車で買いに行く。風呂を入れて順次入浴。娘は明日、先日、我が家に遊びに来た親友宅へ、今度はゲストとして遊びに行く日なので、始終オソワソワされていたけれど、就寝。 ベランダにてラジオを聴きながら、パイプを一服。 あんまり動いていないせいか、けっこう深めに夕方寝てしまったせいか、眠くならなかっ

あなたと食べたいペニーレイン

2025.08.17-08.23 08.17(日) 夜 仲良くしている珈琲屋夫婦とKにて夕食。 日曜夜ということもあってか貸し切り状態。だらだらと飲み食いして、わたしの地元でもある北海道料理を中心に舌で鼓を打った。この店のかぼちゃコロッケは、中学生のころに、母が弁当に詰めてくれたかぼちゃコロッケの味に、激しく似ており、ノスタルジックで旨い。ちょっと中山峠とか石北峠とか、ああいうところの頂上にあるお土産屋さんの「あげいも」の感じもする。その他、鮭のハラミ焼き、酒飲みが大好きなイカのルイベなどをいただく。 前回訪れたのはちょうど一年くらい前だったのだが、娘込みでの家族三人では食べたいものをたくさん頼めず(量的に)、今回は、わりとよく食べる夫婦を随伴したおかげで、ヴァリエーション豊かに食事ができた。 気づくと、21時半を過ぎており、娘が大人たちの話に飽き、目をこすっていたので、急いで帰宅、彼女は速攻で眠りについた。 夜中、いい感じに酒の回った妻による、(彼女の専門とする)2000年代ヴィジュアル系バンドの生態系についての熱い講義が、突然始まり、結果、わたしたち夫婦は2時くらい

迫りくる大鰻

2025.08.10-08.16 08.10(日) カリソメの独身貴族、二日目。 「惰眠を貪る」という言葉は、贅沢の極みだと思っているのだが、まさしく惰眠を、心身の回復に必要十分な量以上のダレた眠りを、昼前まで貪っていた。贅沢を味わっている証拠に、涎も出ていた。外は雨。というかミニ嵐みたいな状態で、珈琲を淹れてレコードとかラジオとかを聴いている。埼玉は晴れている、と妻からのメッセージで知る。娘がブランコに乗っている写真が添えられている。 ようやく15時ぐらいに空腹であることに気づき、いや、気づいてから二時間くらいは経過していたけれど、ようやくそろそろ飯食わなきゃ、というエンジンがかかり、Pへ行き、魯肉飯。今日のジェラートは三種類あるよ、と案内されたので、全部。華やかなプルーンが乗っかった豆花と、ポットに一杯のホット・チャイ。 Pを出ると土砂降りが深刻さを増しており、そんなに長い距離ではないのに、家にたどり着く頃には、全身ずぶ濡れになっていた。傘、というのは一体いつから進化していないのだろう。これが最終形態だとは、どうしても思えない。 08.11(月) 夕方。 妻&娘が

包丁+薔薇 = 賽子

2025.08.03-08.09 08.03(日) 昼。 友人のアーティストが展示をやっているので、箱根のNへ。 昨年の展示は別の友人と妻と、平日の昼間に車で行ったのだが、今年は娘も連れて行くので、箱根登山鉄道という、イカした名前の汽車に乗りGO。 というのも、彼女は重度の乗り物酔い、それも車×山道の組み合わせにめっぽう弱く、何度かタクシーで(それも超優良級のドライバーのスムースな走行で)、箱根の山にトライしたことがあるのだが、そのたびに 「嗚呼ああああ、きもちわるいいいいいい、嗚呼嗚呼嗚呼」 という、涙ぐましいお声をあげられる、というか、実際に泣いてしまうことが多々あったので、今回はトレインにて向かう。 標高500メートル近い山の中腹まで、「スイッチ・バック」という聞き慣れない、ターン走法を駆使しながら、目的地まで進む登山鉄道。なにせ名前が良いよね、鉄道なのに登山。登山する鉄道。真夏の緑碧した山の中に、人類が知恵と工夫でゴリゴリに通してきた鉄道、130年間現役で使っている鉄橋、などを味わいながら、度重なるスイッチ・バックの果てに、たどり着いた展示で、わたしはおニュー

ポルカ オブ ザ バタフライ

2025.07.27-08.02 07.27(日) 自宅に朝から大工さんがやってきて、ベランダに縁側を作る作業。 その間ずっとソファにゴロゴロと座り、iPadで最近お気に入りの子供向けドラマ、昔で言うポワトリン的な、勧善懲悪、女子グループが主人公のやつ、を延々と観ている娘。なぜかこのドラマは女子同士の秘密であり、ママとふたりでこそこそ言いながら観ている。わたしが近づくと「きゃあああ、みないでええ」と楽しげに騒ぎ立てるので、おれはこの家では完全に男子である。まあどこでも大体、男子なんだけど。 夕方、大方の作業を終えて、大工さんが帰る。激烈に暑い中、そして激しい腰痛を発症している中、ありがとうございました。 晩飯は貰い物の干物。旨い。 07.28(月) 七五三のお写真撮影当日。 娘は自分で選んだ和服とドレスの2パターンの衣装を着付けてもらい、まるでモデルのような出で立ち・振る舞いで、カメラマンによる数々のポージング指示に答えながら、キャッキャッと写真を撮られていた。4年前のときは、着付けや髪結、メイキャップなどの間も、退屈を凌げるようにアンパンマンのDVDなどを観させられ

コピーキャットブルース

2025.07.20-07.26 07.20(日) 前日の疲れもあり、何もしたくない日。 昼、猛暑のなかで蕎麦を食い、家族で駅ナカで食材を買う。 本屋をひやかし、何冊か購入。娘がだいぶ文字をすらすら読めるようになってきているので、ひとりで読めるような本を選んで買う。なんか女子女子しいやつを選んでいた。 国政選挙の結果が気になりつつも、21時に寝落ち。 07.21(月) 今日は、午後からプールへ行く日。 一昨日の縁日イベントで、久しぶりの再会を果たした保育園時代の同窓生たちと約束した、プールへ行く日なのだが。 「プール、行きたくない」 が、朝からはじまり、夫婦揃ってげんなり。 結局、妻がなだめすかし、連れて行ったというので、わたしも動向が気になり、昼食後にプールに寄ってみる。 友人らがキャッキャッとプールの中で遊んでいる岸辺(プール・サイド)に、洋服のまま立ちすくみ、泣いている人を発見。傍らに困り果てたワイフの姿。 とにかく「プールに入りたくない」の一点張りで、一切の譲歩・妥協を許さない。じゃあ帰るのか?

雨霧の向こう側

2025.07.13-07.19 07.13(日) 気が狂うような猛暑が落ち着き、三日目。どうやら南の果てでは台風が発生しているようだが、とにかく、おもてが歩きやすい。 布団しきっぱなしでダラダラと映画を見て日中を過ごし、夜。 妻が会食ということで、娘と二人で彼女が愛するB・キングへ。 「次は番号札何番が呼ばれるでしょうか」ゲームをしながら、ジュニアサイズのバーガーを2つと、娘の残したチーズバーガーの欠片をジンジャーエールLサイズで流し込む。たまに食うと美味い。「身体に良い」とされていることだけを続ける生活というのも、人生の色気に欠ける。健康は大事だが、“暮らし”を疎外してまで追い求める健康というのは、もはやカルトである。「毒も喰らう、栄養も喰らう、両方美味いと感じて血肉に変えるのだ」と、その昔、地上最強の生物も言っていた。 だから、わたしは、娘がフライドポテトをカルピスにヒタヒタに浸して食べる癖を咎めない。 07.14(月) 午後。 下校後の娘。あきらかに虫の居所が悪そうな日。 宿題が終わったから見て、というので見てやり、算数の計算間違いを1問だけ指摘すると、

メスカリ漬けの猫

2025.07.06-07.12 07.06(日) LIFE史上、初の弾き語りでの、LIVE。 H町にある喫茶Mにてイカしたイベントのオープニングアクトとして30分のステージを任せてもらったので、実演。 会場の雰囲気や録画いただいた動画などを見るに、前座としての火付け・焚付けなど、やるべき仕事はきちんとやれたように思う。まあそれ以上に、個人として非常に楽しかったし、自信もついた。 語るべきことはたくさんあるのだが、やはり「一曲目から泣いてしまいました」という初見のお客様がいたことが、ハイライト。むしろこちらが泣いてしまいそうだった。空白期間はありつつ、わりと長いこと詩を作ったり歌ったりしてきた中で、「今夜はフロアを沸かせたぜ、あちき」という経験はあるけれど、泣いてもらったのは初めてだったから。涙がこぼれそうであった。 その後、この喫茶の土地主である御年94歳のレディとレゲエミュージックで手を取りながら踊り、 「あんた、わたしと踊ったからね、長生きするわよ」 と、耳元で囁かれる。 人というよりも、神木とか大きな樹木に近い匂いを感じた。 キープ・オン、ロックンロール。

熱帯夜とワインハウス

2025.06.29-07.05 06.29(日) めちゃくちゃゴロゴロしているサンデー。 娘はタブレットで新しいアニメーションを発見したらしく、今日はパジャマ・デイにすると言い、ずっと寝巻のまま、アニメを見ている。わたしも彼女とほとんど変わらない感じで敷きっぱなしのお布団でゴロゴロしながら、阿佐田哲也の若かりし頃を描いた、むかしに流行った漫画を読んでいる。房州さんに痺れている。 時折、コミュニケーションを取ろうとリビングに行き、そんなに夢中になって、どんなアニメを観ているの。と、尋ねてみたけれど 「パパには見せません!音も聞いてはダメです!」 と言って、夜中にこっそりトゥナイト2を観ていて、親が突然部屋に入ってきたときのような反応で、タブレットを隠すものだから、実際、外は暑いし、娘もわたしも微妙に風邪っぽいし、何もすることがなく、自分の部屋で、雀鬼たちの手に汗握る駆け引きをずっと追いかけている。山本晋也カントク、元気かな。 妻は、この緩やかな軟禁的週末に耐えかねている。 06.30(月) 午後。 ずいぶんと先方の機嫌が良いので、ふたりでアイスを食べに行く、放課後

ラジオスターの喜劇

2025.06.22-06.28 06.22(日) 錦糸町という、ゴタゴタに煮詰まった街にて、観客としてDJイベントに参加。 ベストヒットロックナンバーを中心とした選曲の中で、たまに歌謡曲も交じり合い、フロアにいた妙齢のオーディエンスたちは狂喜乱舞。ピース&ハッピーな空間およびイベントであった。とても。 月に一度、さまざまな場所で開催している移動式イベントということで、機会があればぜひ無駄へ。とお伝えして、帰路。 出演者であり、グッド・ガイ・ラジオスターであるJを、自宅へ送るシセロシスコのクルマに便乗(運転はもっぱらシセロ=シスコが担当)し、まことに貴重な話をたくさんしてもらう。今年わたしが制作した7インチレコードも受け取ってもらい、それだけでも喜ばしい限りであったのだが、それ以上に、個人的に嬉しい言葉をたくさん貰い、まさにライト・マイ・ファイヤーという感じであった。 一生忘れられない夜というのは、きっとこういう夜のことを言うのだろう。 真夜中の江ノ島の風を、わたしはずっと、思い出す。 06.23(月) 夕方。 夕飯を食べたあとで、娘とコンビニへ。 アイスクリーム

怪人はベローチェにいる

2025.06.15-06.21 06.15(日) 日曜だけど、午後から貸し切りイベントで無駄。 楽しかった。 3時間貸し切りというのも時間的にちょうどよい。 前々から音楽だけでなく、カルチャー的なくだらないイベントをやれる、新宿ロフトプラスワンみたいな場所になったらいいなと思っていたのだが、今日のは実質、トークショーみたいなイベントで、無駄と素晴らしくマッチすることがわかった。こういう企画、定期的にぶち込んでいきたい。 昨夜から朝方にかけて激烈に雨が降り注ぎ、正午くらいに突然夏がやってきてしまった。 06.16(月) 連日の無駄。 今日は月に1度の月曜無駄営業(通称げつむだ)。 月に一度は必ずここに来て遊んでくれる人たちがいる。楽器弾いたり、曲を合わせたり、音楽雑談からゴシップまでケラケラ話したり。40代〜60代までの大人たちが学生のような顔をして集う部室のようになっていて、それを毎月、カウンターの内側から眺めるのがとてもファンシーで、好きだ。 ありがたいことに満員御礼。 人生は良くも悪くも直線的には進まず、宇宙の原則に則って、螺旋を描きながら進んでいくので、「あ

灼熱のモスクワ

2025.06.08-06.14 06.08(日) 結婚記念日前夜ということで、夜は家族でTにて会食。 イサキのカルパッチョ、つぶ貝の紹興酒漬け、稚鮎のあられ揚げ、骨付き羊肉ローストなどをたらふく食べる。突如酒断ちしてから丸三年くらい経つのだが、結婚記念日ということで、三年ぶりに赤ワイン・白ワインを一杯ずつ、計二杯飲む。自ら決めた戒律を自らのタイミングで柔軟に破るというのもまた一興。 酒も煙草も若い頃に狂ったようにやりまくった挙句、割と早い段階で禁欲生活に入ったのだが、目指すべき第三段階としては、嗜好品とうまくつきあっていくというのが、本当にかっこいい成人男性って感じがする。 帰宅・入浴後、娘を寝かしつけると同時に爆睡。 06.09(月) ロックの日。 妻が友人と会食ということで、夜は娘とふたり。 彼女の要望で久しぶりにナポリタンを作る。 わたしのナポリタンは、地元の、北国の最果て地区にあった古びた喫茶店の味を再現している。スパゲティは指定の時間よりも1分くらい長めに茹でる。まれにナポリタンをただの「スパゲティのケチャップ炒め」だと思っているのでは?という人がいるが